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みらいの食べる北海道スープレシピコンクール事業が、
農林水産省の「平成30年度地域における食育活動の取組優良事例」に選定されました!
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2019.09.26
みらいの食べる北海道スープレシピコンクール事業が、
農林水産省の「平成30年度地域における食育活動の取組優良事例」に
選定されました!
このたび選定されたレシピコンクールは、管理栄養士・栄養士や調理師を目指す学生らを対象に、北海道の食材を活用した独自の「新しい郷土料理」の開発、普及を目的にコンクールを計画、開催。2018年8月に受賞作品が決定いたしました。受賞作品は、学校給食での献立化を目指しているほか、受賞作品等を掲載したレシピ集を作成し、石狩市役所、札幌市内各区役所、各区保健センター等での配布(設置)や各種食育関連のイベント等で配布する等の普及・啓発活動をレシピコンクール終了後も継続的に実施しております。
このたびレシピコンクールが優良事例と評価された理由は、事業実施主体が、単独の組織ではなく、実行委員会を設立しており、事業の拡がりが期待できること、事業のテーマが、「アイヌ民族の伝統的な食文化」、「地域の特産品」、「気候や風土を生かした郷土料理」と明確であったこと、取組の成果物の普及性が高く、食を支える多様な人材育成の機会の創出につながる事業であることが評価されました。今後は、広報として、農林水産省のホームページに掲載されるとともに、メールマガジン等で全国の食育関係者へ周知され、企画立案資料としても活用される予定です。
また、北海農政事務所が出席する食育関係の会議等での事業紹介が予定されております。
本コンクール実行委員長である桶川は、「このたび平成30年度地域における食育活動の取組優良事例に選定されたことを大変嬉しく思います。今回「選定」されたことを励みに、食育に関連する地域の方々、関連機関と連携を取りながら、食育の推進に取り組んでいきたいと思います。」と コメントしております。
>> 農林水産省 食育事業を活用した取組(PDF)
みらいの食べる北海道スープレシピコンクール 決勝大会
結果発表
【鹿肉メインの具だくさんスープ部門】
しかのチタタプの豆乳スープ
小椋 彩花 様
(釧路短期大学 生活科学科食物栄養専攻 2年)
コメント
・チンゲンサイは葉菜類の中では加熱による退色が少ないため採用いたしました。
・もとより、鹿肉とごぼうは相性が良い。みじん切りにし団子に加えたことで食感が楽しくなりました。
エネルギー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|
141 kcal | 12.6 g | 4.5 g | 12.6 g | 624 mg |
レシピ
◆応募部門指定以外に使用した道産食材名
農産品:大根、にんじん(釧路産)、チンゲンサイ(旭川産)、北海道味噌
林産品:行者にんにく(釧路産)
水産品:棹前昆布(釧路産)
◆レシピのポイント
・豆乳スープには、くせがなく万人向きとされる北海道味噌を使用した。発酵食品ならではの深みが付与された。石狩鍋から着想を得た。
・アイヌ料理のチタタプは、叩いた肉に山菜を合わせたものである。本レシピでは、鹿肉と行者にんにくを用いた。
・アイヌの保存方法にならい、行者にんにくは自家で乾燥させた。生(5g)に置き換えることもできる。
・本レシピの鉄は2.8mgで、豚または鶏ひき肉の1.4~1.5倍であった。
◆材料(4人分)
・水 | 150g |
・昆布(だしに使用したあと千切り) | 1.5g |
・かつお節 | 3g |
・鹿ひき肉(北海道認証) | 37.5g |
・食塩 | 0.3g |
・しょうが汁 | 0.4g |
・パン粉 | 2g |
・行者にんにく・乾燥(粉状にする) | 0.5g |
・ごぼう(みじん切り) | 15g |
・大根(長さをそろえてピーラーでスライスする) | 35g |
・にんじん(長さ をそろえてピーラーでスライスする) | 13g |
・チンゲンサイ(茎は細切り、葉は1cm角に切る) | 15g |
・みそ | 7.5g |
・食塩 | 0.05g |
・調整豆乳 | 50g |
・にんじん(3mm厚に切り、ゆでる) | 10g |
・チンゲンサイ・葉(1cm角に切り、さっとゆでる) | 5g |
作り方
- だしをとる。鍋に水と昆布を入れ30分浸漬する。中火にかけ沸騰前に昆布を取り出し、刻む。沸騰後かつお節を入れ、1分後にキッチンペーパーでこす。
- (A)をボウルに入れ捏ねる。さらに、袋に入れ麺棒で叩いて粘りを出す。直径2cmほどの団子をつくる。
- 1.を弱火にかける。2.を入れ10分加熱したら、団子を取り出しアクを取る。
- 3.に(B)と1.の刻み昆布を入れ、野菜がしんなりしたら団子を戻す。
- (C) で味を調え、調整豆乳を加えたら火を止める。
- 器に盛り付け、飾りをのせる。
審査員講評
アイヌ料理の「チタタブ」を、鹿肉とギョウジャニンニクという伝統食材を合わせ、味付けは「石狩鍋」という北海道の伝統料理の味噌仕立てとし、しかも豆乳を用いることで現代風アレンジを加えた着想の素晴らしさ、さらに鹿肉を団子として食感、食味を最大限活かす工夫がなされた点が高く評価されました。
【秋鮭メインの具だくさんスープ部門】
秋鮭のトロトロ長芋スープ
太田 奏 様
(天使大学 異文化サークル ラ☆コミーダ代表)
エネルギー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|
160 | 12.9 | 6.7 | 12.2 | 407 |
レシピ
◆応募部門指定以外に使用した道産食材名
農産品:長芋、玉ねぎ、にんじん
水産品:昆布
◆レシピのポイント
昆布だしを効かせた和風のミルクスープに長芋を使ってとろみをつけました。飾りの刻み昆布が味を引き立てます。
◆材料(4人分)
・秋鮭 | 40g |
・塩 | 0.1g |
・コショウ | 0.01g |
・玉ねぎ | 25g |
・にんじん | 20g |
・いんげん | 10g |
・マッシュルーム | 15g |
・油 | 2g |
・昆布だし | 100g |
・牛乳 | 75g |
・顆粒コンソメ | 1.3g |
・長芋 | 15g |
・刻み昆布 | 0.5 |
・揚げ油(吸油) | 0.05g |
※揚げ油の分量は吸油量
作り方
- 秋鮭は2×2角に切り、塩コショウする。
- 玉ねぎは2cm長さの薄切り、にんじんは5mm厚さのイチョウ切り、マッシュルームは薄切りにする。
- いんげんは筋を取り、下ゆでして2cm長さに切る。
- 鍋に油を熱し、鮭を両面焼き色を付け、一度取り出す。
- 同じ鍋で玉ねぎ、にんじん、マッシュルームを炒め、昆布だしを入れて、弱火で野菜が柔らかくなるまで煮る。
- 秋鮭、いんげんを加え、牛乳を入れてひと煮立ちさせる。
- すりおろした長芋を少しずつ加え、弱火でとろみがつくまで煮る。
- 器に盛り、揚げた刻み昆布をかざる。
審査員講評
外観的にはホワイトシチューながら、味わいは昆布だしを効かせて「和風」に仕上げられています。長芋でとろみをつけてミルクスープとしたことで、道産素材の特性が存分に活かされ、かつ和と洋が癒合した斬新なスープとなったので高い評価を得ました。商品化してみたいと強い関心を持たれた審査員もいらっしゃいました。
【お野菜たっぷりのポタージュ部門】
おいもたっぷり七変化!あったかビミソワーズ
佐藤 貴子 様
エネルギー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|
380 | 11.9 | 15.0 | 42.6 | 787 |
レシピ
◆応募部門指定以外に使用した道産食材名
農産品:じゃがいも、玉ねぎ、ごぼう、淡色辛味噌、牛乳、細切りチーズ
水産品:昆布
◆レシピのポイント
・北海道産の様々なじゃがいもを一皿の中で、思いっきり食べさせたくて、このレシピを考案。じゃがいもの特徴を生かし調理しました。
・なめらかなポタージュ、ごろごろのポテト、パリパリのトッピングで食感も楽しい!
・カルシウムもたっぷり。作り方も簡単で、誰もが手軽に作ることができます。
◆材料(4人分)
・だし用昆布 | 2g |
・水 | 180g |
・じゃがいも(キタアカリ) | 95g |
・玉ねぎ | 30g |
・有塩バター | 2g |
・普通牛乳 | 50g |
・淡色辛味噌 | 6g |
・じゃがいも(メークイン) | 85g |
・普通牛乳 | 135g |
・塩 | 0.5g |
・じゃがいも(北海こがね) | 15g |
・昆布(細切り) | 1g |
・ごぼう | 10g |
・サラダ油(吸油率8%) | 2g |
・細切りチーズ | 5g |
・乾燥パセリ | 0.2g |
作り方
- だしを用意する。昆布に切れ目を入れ、水に浸しておく。
- じゃがいもは皮をむき、輪切りにする。玉ねぎは横の薄切りにする。
- 鍋にバターを熱し、玉ねぎを焦がさないように炒める。この中にじゃがいもを入れ、さらによく炒める。
- 3に1の昆布だしを入れ、じゃがいもが軟らかくなるまで煮る。
- 4をミキサーにかけ、なめらかにする。
- 鍋に5を戻し入れ、牛乳と味噌を加えて火を通す。
スープストック、コンソメの代わりに、北海道らしく「昆布だし」と「味噌」で味付け。「乳和食」です。
- じゃがいもは皮をむき、一口大(四ツ割くらい)に切る。
- 鍋にじゃがいも、牛乳、塩を入れ、弱火で煮る。※煮汁は、ポタージュに加える。
「ミルク煮」のじゃがいもは煮崩れしにくい品種を使うこと。(メークイン、マチルダなど)
- じゃがいも、ごぼうは、せん切りにし、それぞれ水に放す。
- 細切り昆布を160℃くらいの油で揚げる。次に水気を切ったじゃがいも、昆布を揚げる。ほぼ火が通ったところで火を強め、カラリと揚げる。
揚げても色が変わりにくい、フライドポテトに最適の「北海こがね」を使用。シャドークイーンなど赤系のいもを使ってもよい。見た目がカラフルになり、楽しめます。
- ポタージュを温め、器によそい、じゃがいものミルク煮を加える。
- 温かいうちに細切りチーズを散らし、トッピングをのせ、パセリをふる。
冷めても美味しくいただけます。
審査員講評
道産特産物の代表格のじゃがいもが主役となり、品種特性を意識し、また様々な調理法によって、滑らか、ごろごろ、ばりばりという味わい特性を演出していること、美味しさとともに楽しさを実感できるレシピとなっていることが高く評価されました。作り方が以外に簡単であるという点も高評価でした。
【北海道米のスープ部門】
飲むおにぎりスープ
岡崎 茉衣 様
(酪農学園大学3年生管理栄養士コース)
エネルギー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | ナトリウム |
---|---|---|---|---|
174 kcal | 3.1 g | 5.3 g | 27 g | 2.3 mg |
レシピ
◆応募部門指定以外に使用した道産食材名
農産品:じゃがいも、玉ねぎ
◆レシピのポイント
・冷たい場合はビシソワーズ風として温かい場合はポタージュ風として食べられるのがポイントです。
・お粥が苦手なお子様や、咀嚼が難しい方にもお米の美味しさを味わうことのできるスープです。
・飲むおにぎりをイメージし、あおさとゆかりを加えました。
・材料の少なさから手軽に作りやすいのもポイントの一つです。
◆材料(4人分)
・じゃがいも | 45g |
・玉ねぎ | 30g |
・米(ななつぼし) | 20g |
・水 | 200g |
・白だし | 15g |
・食塩 | 2g |
・ゆかり | 2g |
・あおさ | 1g |
・サラダ油 | 4g |
作り方
- 米を研ぎ最低でも15分ほど給水させ、水を切る。
- じゃがいもを小さいサイの目切りにし水にさらし、玉ねぎもみじん切りにする。
- 鍋に油を入れ、玉ねぎを加え炒める。玉ねぎがきつね色になったら水を加え2のじゃがいもを水を切ってから加え煮る。
- 鍋が沸騰したら白だしと1の米を加えおかゆ状になるまで煮込む(水が蒸発した場合元入っていた水の量まで水を加える。)
- 米がお粥状になり、じゃがいもに火が入っていればミキサーやフードプロセッサーに入れ滑らかにする。※冷製にする場合はボウルに移し氷水に当てながら冷ます。
- 皿に盛り付け、ゆかりとあおさを飾る。
審査員講評
言わば「おかゆ」の一種という位置づけになるのでしょうが、北海道の象徴的な素材であるじゃがいもや玉ねぎなどの素材がお米と見事に融合し、お子様や咀嚼困難者にも優しいスープとなっている点が高く評価されました。手軽に作れ、しかも冷たくても、温めても美味しい点も高評価でした。
大会概要
開催日時 |
決勝大会 2018年8月20日(月) 13:00~17:00 |
---|---|
表彰式 |
2018年8月20日(月) 17:30~18:00(予定) |
会場 |
札幌エルプラザ4階 (札幌市北区北8条西3丁目) |
審査員 |
・審査委員長 |
主催 |
みらいの「食べる北海道スープ」レシピコンクール実行委員会 (センチュリーロイヤルホテル、公益社団法人北海道栄養士会) |
協賛 | 株式会社あい風/北海道漁業協同組合連合会/ホクレン農業協同組合連合会 |
後援 |
北海道/北海道150年事業実行委員会/北海道教育委員会/公益社団法人北海道アイヌ協会 札幌市/札幌市教育委員会/一般社団法人札幌観光協会/石狩市/石狩市教育委員会 一般社団法人石狩観光協会/あき味の会/NPO法人北海道遺産協議会/一般財団法人ベターホーム協会 他 |
協力 | 札幌市役所地下食堂(運営:滝本食品株式会社)、イオン北海道㈱、㈱さっぽろテレビ塔 |
お問い合わせ
みらいの「食べる北海道スープ」レシピコンクール実行委員会事務局
センチュリーロイヤルホテル内
〒060-0005 札幌市中央区北5条西5丁目2
TEL:011-210-9340 10:00~17:30(土日祝を除く)
2018年8月20日(月)、センチュリーロイヤルホテル・公益社団法人北海道栄養士会の共同企画「みらいの食べる北海道スープレシピコンクール」決勝大会の審査が行われました。
たくさんのご応募作品の中から、厳選された12レシピを実際に調理し、審査させていただきました。
審査の結果、最優秀賞1品、優秀賞3品が選ばれました。
受賞作品のレシピは、下記の通りです。
この度、「みらいの食べる北海道スープレシピコンクール」レシピを募集し、36作品の応募をいただきました。ご応募、ご協力いただいた皆様へ深く感謝申し上げます。ホテルの立場から、とても楽しく皆様のレシピを拝見させて頂きました。
内容レベルの高さに大変驚き、どれも甲乙つけ難く大変苦労致しました。
コンテストの目標は、次世代に愛され親しまれる「新しい北海道のおもてなし料理」の開発と北海道の食を支える人材育成です。
どのレシピからも、アイヌ民族の伝統的食文化や地域の特産品や気候、風土を生かした郷土料理をしっかり学んでいることが伝わり、また、本コンクールのタイトルにある通り、みらいの子供たちのために真剣に料理を考え、そして調理している様子が目に浮かぶようでした。
審査にあたっては、地元食材の活用、料理のしやすさ、嗜好性、盛り付け、おいしさ、創意工夫を考慮し、総合的に評価いたしました。本当は、皆様全員に最優秀賞を差し上げたい気持ちです。このたび、皆様と北海道の食の素晴らしさを共有できたことに感謝いたします。 今回のコンクールを契機に、北海道を豊かで楽しくすることができれば、大変嬉しく思います。
最後に、「みらいの食べる北海道スープレシピコンクール」に対する、ご協力とご参加に感謝申し上げます。
みらいの食べる北海道スープレシピコンクール実行委員会
実行委員長 センチュリーロイヤルホテル 総支配人 桶川昌幸